「勝てば官軍負ければ賊軍」
歴史に興味のある人であれば、馴染みのある言葉だろう。
どんなに正義を振りかざしても、戦争に負けてしまえば賊軍として社会的に葬られることになる。
反対に、どんなに悪辣で世間からの評判が悪くても、戦争に勝てば自分の思い通りに政治を動かせる。
現代で最も当てはまるのがスポーツ、特にサッカーだ。
プロサッカー、特に5大リーグと言われるところでは手のひら返しが甚だしい。
前の試合で活躍できず批判を浴びていた選手が、次の試合で、試合を決定づけるゴールを挙げた日にはまるで英雄扱いだ。
日本の選手がヨーロッパで活躍するようになってから、目の当たりにすることが多くなった。
例えば、田中碧選手。
昨シーズン、イングランド2部に所属していたリーズ・ユナイテッドに移籍し、チームの1部昇格(プレミアリーグ昇格)に多大な貢献をしていた。
今シーズン序盤に怪我をして戦列を離れてから序列を落とし、満足の行く活躍が出来なかったこともあり
「プレミアリーグのレベルにない」
と批判されることになる。
しかも、先日の代表戦でガーナ代表の選手に怪我を負わせてしまった。
田中選手は意図的に怪我をさせたのではなく、シュートモーションに入ったところにガーナの選手が足を出してきたため、避けることができなかったのだ。
田中選手は精神的に大きなダメージがあったことだろう。
そこを乗り越えて、先日の対チェルシー戦、そしてリバプール戦とプレミアリーグのBIG6相手に立て続けにゴールを決めた。
すると、それまで批判していたリーズファンも手のひら返しで田中選手をべた褒めだ。
ある意味分かりやすいし、素直でもあるので好感が持てる。
ただ、ヨーロッパや南米はサッカーが生活の一部になっている。
南米では、過去にワールドカップでオウンゴールをしてしまった選手が母国に帰って殺されてしまった例もある。
応援するチームの成績が、人生を左右する事態にもなってしまう。
その点を分かった上で、動向を見ていきたいものだ。
